2016年6月4日土曜日

ウエディング前撮り 〜クチナシ〜











続いては、私の10年来の友人のウエディングの前撮りです。
クチナシのブーケをオーダー頂きました。

1年の内でもほんの短い間しか花をつけないクチナシ。
今回はギリギリ出るかどうかの瀬戸際でのご用意になりました。

市場の人に掛け合い、まだ関西では手に入らないクチナシを
東京から取り寄せてもらいました。
2、3日しか保たないクチナシ。
咲いてしまうと、すぐに茶色くなってしまうとてもとても繊細なお花で、
花屋で働いて、10年になりますが、どこのウエディングでも
見たことがありませんでした。

お花屋さんで働き始めたころ、
お花の恩師が、クチナシのブーケを持ちたいというのを
仰っていたのを今でも記憶しています。
お花を扱うものにとっても、一年でピッタリのタイミングで、
繊細なクチナシブーケを保つのはなかなか叶うものでは無いんだなと
ずっと思ってきました。

今回友人からの前撮りのブーケのお話を頂き、
是非トライしてみたいと思いました。


承ったものの、市場から東京からの郵送に日数がかかる事。
どんな状況で入るか分からないの忠告を受け、
代品に頭を悩ませる日々...
本人にも心配をかけながら、到着を祈りました。

そして...祈りは届きました。

とっても綺麗なクチナシが入荷したのです。

でもそこからも緊張感は続きます。

既に生産者の手が離れてから4日は経つクチナシが
果たして、撮影最後まで白さを保ってくれるのか...

当日心配すぎる私は、結局最後までぴったり撮影に付き合いました。
まるで、メイクさんのように...
シーン毎に、霧吹きを吹きかけ。茎を水に浸け...
出来る限りの手を尽くしました。

最後のシーン。ホテルの最上階で、夕日に照らされたクチナシは、
花嫁さんともに、最高の美しさを放ってました。
一日、花嫁さんが動く度フワッと最高の香りを放ち、
役目を全うしたクチナシ...ほんとうにありがとう。

そして、オーダー頂いた友人に感謝です。

手にいっぱいクチナシの香りを握り締めて、感慨深い気持ちになりました。









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